作品紹介

【ゴジラ】

「あらすじ」

1965年11月21日大島元町。12年ぶりに活発した三原山が全域にわたり大きな被害を与えることを確信し、全島民の非難がはじまるなか、少女やよいが父に紹介をしにつれてきた男は、なんとあのゴジラだった!
「私が愛したのは、身長50メートル、体重300トン、全長120メートルの、火を吐く強いゴジラです!」天使になることを夢見る少女と世界最強の恋人の笑えて哀しい純愛物語。


「演出より」

この作品の舞台である1986年(昭和61年)は、実際に伊豆大島の三原山で噴火活動があった年であります。(親御さんの世代では覚えている方も多いのではないでしょうか?)その2年前に公開された「ゴジラ」(いわゆる「平成ゴジラシリーズ」の幕開けの作品)のラストシーンは、「ゴジラが三原山火口に誘導されて落とされ、消息不明になる」というものであったため、実際に2年後に噴火が起きたとき、世間では「ゴジラの祟りなのでは」と囁かれていたそうです。そんな当時を風刺したのが本作品となっております。
劇団「時間ドロボウ」では久しぶりに挑む「コメディ劇」、古い作品ではありますが、僕らなりに一生懸命つくりました。どうぞお楽しみいただければと思います。

長久保風雅

【サマア】

「あらすじ」

セミの鳴き声がひびく部屋。受験勉強中の寿と家庭教師の小口の前に現れたのは、エアコン修理に来た壱岐八郎。壱岐八郎の出現とある人物の失踪とあらゆる人の出現で彼らの正気と良識はみるみるうちに崩れ去っていく。ワンシチュエーションで繰り広げられる、抱腹絶倒爆笑必至のスラップスティックコメディ。
そんな飛んで火にいる8人のサマア。


「演出より」

僕はもともとコント出身の人間です。いえ、正確に言えば、中学では全国大会に5度出場する強豪校の演劇部の部長をしていたほど、正統派の演劇をしていました。しかし、高尾港に進学し、待ち構えていたのがこの作品の作者である「加藤まさとし」先輩です。先輩や同級生の仲間のいる演劇部という名のコント部にもまれて3年間、自分はすっかりコント人間になってしまったように思います。大学に入って思うのは、この「劇団時間ドロボウ」はどちらかというと正統派の演劇部のように思います。コントはもちろん、あまりコメディにも、ここ最近はチャレンジしてきませんでした。ですが、ここで引退前の最後の僕がやりたかったこの作品を大好きなメンバーと一緒に挑戦します。
「スラップスティックコント劇」、どうぞ難しいことは考えず、30分間を楽しんでいただければと思います。

長久保風雅